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2015年12月

いよいよ年末。

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 もう30年以上前のことなのだが、お世話になった先生がいる。その先生、もう80才を越えんとする年令にもかかわらず、今でも宮下のところにお歳暮代わりにたくさんの書籍を送ってくれる。過去もそうだったのだが、今でも不肖の生徒であると思われているのに違いない、その気持ちがこの書籍のお歳暮になっていると思えるのだが、その送られてくる書籍に内容の幅には、いつでも驚かされる。
 今回の秀逸は、この本。本当にやさしく書かれている。この本を送ってくるという気持ちの奥には、難しい精神科の本では、宮下にはハードルが高いと思う気持ちがあるに違いないので、なんだが居心地が悪いのだが、この出会いの有難さ(本というのは本当に出会いで、何の気なしに開いた本が今一番自分の知りたいことだったりする)を考えれば、そんな劣等感は全く気にする必要が無くなる。
 というのは、いま僕らはある強度行動障がいのKさんに毎日悪戦苦闘しているのだが、解離性人格障がいとPTSDとが彼を苦しめていることが分かっていても、いったいどこをどのように突けば有効な支援なのか、見通しを持って支援することができなくて、壁にぶつかっていたとこなのだ。
 そして、郵送されてきた何冊もの本の中で開いた本がこの本。斎藤環さんの担当で、解離とPTSDがまとめられている。
 わずか一項目当たり、20ページ足らず。しかも治療方法まで触れられている。斎藤さんは難しい本もたくさん書いているけれど(宮下にはちんぷんかんぷん)、オープンダイアローグなどに関する発言は、人間力、関係性に未来を託している感じで、好感が持てます。
 他の章も含めて、大いに知的障がい者支援、自閉症支援に役立ちます。もちろんKさんの支援にも論理的な背景を頂くことで、見通しが持てるようになったのです。
 多重人格、それぞれの人格に対して尊敬の念を持って付き合い、決して、邪魔だから消え去って欲しいというスタンスは持たないように‥という記述は、Kさんの猫人格と付き合う時、「今までづっと頑張って来たんだね、これだけ頑張って来たんだからもう休んでいいよ」という支援スタンスを生み出すことができたのです。
 今までは、どうか消えて欲しいと考えて支援をしていましたから、大違いです。
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面白い本をついでに。生命の神秘を感じさせてくれます。星空を眺めているような気分になります。人は皆、昔は魚だった。せこせこ小さなことに悩んでいるのが、バカバカしくなります。そんな本です。
 皆さま、良いお年を。

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