« 2015年12月 | トップページ | 2016年4月 »

2016年3月

忙しい中、本を読む。

 障がい者差別解消法施行とやらで、研修会があちこち開催されている。そんなこと、勉強してわかるかな?って感じなので、私なりに当事者の方々が書かれている本を手探りで当たってみる。 
 
 Photo_4 ちょうど話題の新書、「目の見えない人は世界をどう見ているか」を注文。こちらは福岡伸一さんの推薦が帯にあり、出版社も気合が入っているのが分かる。
 わたしと言えば、著者紹介の理科系から文科系へ転向という文言にひかれての購入である。紹介は、朝日新聞の書籍紹介かな?アートミーティングの関さんがよく視覚障がいの方を美術館を案内して下さい、というワークをするけれど、アカデミックな視点でその美術鑑賞の姿にふれている章もある。
真っ暗な公園でのブラインドサッカーの練習の話等々、面白い話がテンコ盛りだ。障がいを異文化として面白いと感じる視点、ちょっと誤解しそうな人もいそうだが、そのくらいに健常ということに対して謙虚になれると、世の中の見方が本当に変わってくると思う。
 脳性麻痺の二人が立って楽しそうに話していて、途中で着席となった時に、いたずらで、一方の方がもう一方の椅子を引いて、驚かそうとした時ほど、びっくりしたことはない。
 私たちがやれば、人権侵害レベルの話だろうが、当事者同士でこのおちゃらけ、本当に倒れたりしたらどうするんだろうと心配したが、本人同士にしてみれば、軽いいたずらなんだろう。
 身体障がいの方々のプロレスなんかにも通じる感性なんだと思う。
 視覚障がいの方、なかなか面白いということになって、次に読んだ本が「見えない私の生活術」。こちらは元盲学校の英語の先生だった方が、思い出や今の生活を淡々と綴っている日記調なもの。これが面白かった。
 スーパーでの買い物での差別の話。やさしく買い物を手伝うふりして、目の見えないことをいいことに古い卵やブロッコリーを売りつける話‥、本当にそうだよねえと思う。やさしさの裏には鬼の顔、私たちの知的障がいの現場でも全く同じことであるから。
Photo_5
 恋愛、結婚、妊娠、子育て、主婦に教師‥、たくさんの生活場面での一生懸命さに心打たれてしまう。こんなに一生懸命生きている人がいる。他人のために一生懸命生きている人たちがいる。本当に相互支援だ。
 どうして、私たちは相互支援で生きられないのか!みんな自分のことしか考えていないじゃないか!自分も含めてだけど。そんな悲しさが心の底から湧き上がってくる。
 圧巻は、朝霧裕さんの「バリアフリーのその先へ」。これはインターネット検索かな?出会いで買った本ということになる。
 パラパラめくっていって、目に飛び込んだのは車椅子のヌード写真、ここまでするの?って感じだったけど、読み進めてみればなるほど‥。
 3.11の時の被災の話から話は始まるが、生きていくということにいつでも真正面に向かわなくてはならない日々が刻々と綴られている。
 お手本が無い時代、自分で自分の生き方を捜さなくてはならないこの時代、頼りは自分の感覚である。今は楽しいか?今は心地いいか?今は自分を大切にしているか?誰かと繋がっているという実感こそが、明日への希望である。
 ヘルパーさんとのいさかいで、体重の減る日々‥、私たちの知的障がい、自閉症支援の現場にもつながるエピソードが満載だ。
Photo_6
 そんなわけで、障がい当事者の方の生き方にふれて、ちょっと感傷的になっている自分がいる。
 昨日は、書家の金澤翔子さんのパーフォーマンスをこの飯田の地で見た。
 「障がい者、ダウン症なのにすごい」ではなくて、一生懸命な生き方が私たちよりすごいのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年12月 | トップページ | 2016年4月 »